【屋根塗装】人気の遮熱塗料による屋根塗装!実際効果はあるのか?
屋根の遮熱塗料の効果とは
遮熱塗料は太陽光からの熱を反射して室内温度の上昇を防ぐ、空調の働きを良くするなどの省エネ効果が期待できます。
しかし一方では「暑さ抑制効果について効果なし」という口コミもあります。
屋根塗装を検討中の方は「実際のところは?」と気になっている方も多いと思います。
今回は遮熱塗料についてご紹介していきます。
遮熱塗料とはどんな塗料か
遮熱塗料について簡単に説明していきます。
遮熱塗料は太陽光からの熱を反射させる機能を持った塗料のことです。
太陽熱を効率良く反射させることで,屋根の塗膜や屋根材に太陽からの熱が吸収されるのを防いでくれます。
結果として室内の温度上昇をおさえ、省エネや電気代の削減効果が期待できます。
一般的な汎用塗料(アクリル)と比較してみます。
一般的な塗料との大きな違いは近赤外線を反射するかしないかの違いです。
塗膜の厚みや塗り重ねる回数などメーカーが定めた塗り方に従わないと本来の遮熱機能が発揮できないため一般塗料よりシビアな塗装になります。
遮熱塗料は一般塗料と比べると30%ほど割高になりますが耐久性の面で優れているので長いスパンで考えると経済的と言えます。
汎用塗料(アクリル) | 遮熱塗料 | |
近赤外線の反射 |
× |
○ |
塗装技術 | 通常の塗装 | 一般塗料よりシビア |
コスト | 経済的 | 一般塗料より割高 |
耐久性 | 5年~7年 | 8年~15年と高耐久 |
遮熱塗料以外にも、屋根を遮熱する方法として遮熱機能付きの屋根材や遮熱シートの採用などもありますが、施工の手間や価格から見て遮熱塗料を採用するほうが比較的手軽になります。
遮熱塗料と断熱塗料の違い
遮熱塗料と断熱塗料ですが言葉は似ていますが内容は大きく違います。
遮熱塗料は塗料が太陽光からの熱を反射し建物内部に入ってくる熱を少なくすることで室内の温度上昇を抑える仕組みになっています。
遮熱塗料は外部からの熱を伝わりにくくする機能を持っていますが保温効果は期待できません。
一方、断熱塗料は熱を反射させる機能が無いため熱の発生は抑えられませんが、熱や冷気の侵入を塗料そのものが防いでくれる仕組みで室内の温度上昇を抑えます。
屋根から室内への熱の移動を遮断してくれるので夏は涼しく、冬は暖かい状態を保つことが期待できます。
断熱塗料は非常にメリットの多い塗料ですが、その分塗料費も非常に高価になります。
遮熱塗料の効果
遮熱塗料は太陽光の熱を反射し、真夏の室内の温度を快適に保つ効果があります。
遮熱塗装をすることで室温が最大で2〜3度下がる事に期待できます。
屋根材は太陽光の熱を直接受けることで劣化が進みやすくなります。
遮熱塗料は熱を反射し表面温度の上昇を抑えてくれるので、熱による屋根材自体のダメージを軽減することも期待が出来ます。
遮熱塗料の冬場の効果
室温を下げる機能があり夏場の効果は絶大な遮熱塗料ですが冬場はどうなのでしょうか?
遮熱塗料は外部の熱を室内に伝えにくくしてくれますが、前項でもお伝えしたように保温効果はありません。
結論から言うと冬場の寒さを補う保温効果がありません。
冬場の保温効果を期待する事は的外れな期待になりますのでご注意ください。
屋根表面の汚れと遮熱性能
遮熱塗料は塗膜表面が綺麗であればこそ十分な効果を発揮します。
しかし、表面が汚れていると太陽光からの熱を反射しにくくなり遮熱性能が低くなってしまいます。
夏を迎える前のタイミングで屋根の点検をされるのも良いかもしれません。
色によっても遮熱性能が変わる
遮熱塗料は色によっても遮熱性能が異なります。
最も高い遮熱効果を発揮する色で近赤外日射率が87.8%ですが色によって数値が大きく変わってきます。
基本的に白に近い色が熱反射率が高く、逆に黒に近くなるほど熱反射率は低くなっていきます。
遮熱塗料の本領を発揮するのは白に近い色を塗った場合です。
施工前には必ず塗装色と熱反射率の数値をふまえてご検討ください。
こんな屋根材にお勧めします
屋根材のの厚みが薄いスレートですが薄いことは熱が通りやすい事になります。
スレート屋根への塗装は効果が期待できます。
瓦棒や立平葺きの金属板金屋根は材質が金属なので熱が伝わりやすいです。
遮熱塗料の塗装によって効果が期待できます。
こちらもご確認ください
この屋根材にはお勧めしません
セメント瓦やモニエル瓦への塗装はお勧めしません。
瓦は陶器瓦やいぶし瓦のように屋根塗装が必要ない瓦とセメント瓦やモニエル瓦のように屋根塗装が必要なものに分けられます。
瓦は熱伝導率がもともと低く暑さが室内に伝わりづらいです。
室内気温の上昇対策のための遮熱塗料ですから効果には期待しづらいわけです。
セメント瓦やモニエル瓦への塗装の場合、遮熱塗料よりも同価格帯の高耐久塗料が良いと思います。
ちなみに次項で紹介するサーモアイシリーズは適用下地に「セメント瓦」が含まれていません。
パミール屋根やかわらUなどの屋根材への塗装は遮熱塗料でもお勧めできません。
正確には塗装しません。
塗装しても表面が剥離して崩れてしまうので塗装の意味が無くなってしまいます。
塗装ではなく屋根葺き替え工事か屋根カバー工事が必要です。
こちらもご確認ください
お勧めの遮熱塗料
日本ペイント社 サーモアイシリーズ
塗料のトップメーカーである日本ペイント社製の遮熱塗料サーモアイシリーズです。
フッ素ベース、シリコンベース、ウレタンベースをはじめとして豊富な種類の中からお選びいただけます。
数ある遮熱塗料の中でもサーモアイはシーラーといった専用の下塗り剤にまで遮熱性能が備わっています。
そのため「下塗り」「中塗り」「上塗り」すべての層で太陽からの赤外線を反射させることができます。
一番普及しているシリコンベースのサーモアイSiで耐用年数が8~12年
最上位クラスのフッ素ベースのサーモアイ4Fで耐用年数が12~15年となっています。
色にもよりますが近赤外日射反射率が一番高い物で87.8%(クールホワイト)と高い数値です。
サーモアイのメリット
まず一般住宅屋根用の塗料の中でも高い反射率の製品になります。
カラーバリエーションの豊富さが挙げられます。
標準色が全40色用意されています。
色によって反射率が大きく変わりますのでご注意ください。
サーモアイのデメリット
通常の塗料には色の他に「ツヤあり」「ツヤなし」「3分ツヤ」など「光沢」の選択肢があります。
サーモアイにはこの光沢の種類が「ツヤあり」のみです。
好みの問題になりますがどの色を選択しても光沢のある仕上がりになります。
サーモアイは適用下地に「セメント瓦」が含まれていません。
セメント瓦のお家はサーモアイで塗装不可になります。
アステックペイント社 シャネツテックSi-JY
遮熱塗装メーカーシェア3年連続No.1を獲得したアステックペイント社のシャネツテックSi-JYです。
シリコンベースの屋根用遮熱塗料になります。
シャネツテックの特徴として高い遮熱性能が挙げられます。
遮熱顔料が近赤外線を反射し熱放射セラミックが吸収した熱を逃がすことで屋根の蓄熱を防ぎます。
耐用年数は10年~12年ほど期待できます。
近赤外線反射率は87.8%(トゥルーホワイト)と高い反射率を備えています。
カラーバリエーションは全11色展開でツヤありになります。
シャネツテックSi-JYのメリット
屋根用の遮熱塗料の中でも高い反射率の塗料になります。
期待値にはなりますが10年~12年と長い耐用年数です。
シャネツテックSi-JYのデメリット
カラーバリエーションが全11色と少なめです。
ツヤありのみの仕上がりになります。
アステックペイント社 スーパーシャネツサーモシリーズ
遮熱塗装メーカーシェア3年連続No.1を獲得したアステックペイント社のスーパーシャネツサーモシリーズです。
フッ素ベースとシリコンベースの2種類からお選びいただけます。
最大の特徴としてチタン複合特殊無機顔料の配合により高い遮熱効果を発揮します。
さらにチタン複合特殊無機顔料を使用する事で高耐候性と変退色防止性が備わっています。
フッ素ベースで耐用年数16年~20年期待できます。
シリコンベースで耐用年数13年~16年期待できます。
近赤外日射反射率が一番高い物で63.8%(クレタグレー)となります。
カラーバリエーションは全10色展開でツヤありになります。
スーパーシャネツサーモシリーズのメリット
従来のシリコン塗料やフッ素塗料をしのぐ強い耐性を備えています。
ラジカル制御型でもあるため「変色」「退色」しづらい塗料になります。
スーパーシャネツサーモシリーズのデメリット
赤外線反射率が上記2種と比較すると少し低めになります。
カラーバリエーションが全10色と少なめになります。
遮熱塗料で塗装ビフォーアフター
日本ペイント社 サーモアイSi(クールアルドワーズブルー)を使用
日本ペイント社 サーモアイSi(クールローズブラウン)を使用
アステックペイント社 スーパーシャネツサーモF(ラセットブラウン)を使用
まとめ
今回は遮熱塗料の効果についてご紹介しました。
近々、屋根塗装を検討中の方は遮熱塗料での塗装を選択肢の中に入れていただければと思います。
この記事の要点
遮熱塗装で室温の上昇を抑え省エネに期待できる。
一般塗料よりも若干割高になる。
高耐久塗料になるので長いスパンで考えるとメンテナンスコストが経済的。
塗料の色によって近赤外日射反射率に違いがある。
不明な点などはキンドリーホームへお気軽にご相談ください。
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