縁切りとは?しないとどうなるの?
住宅の屋根塗装は、ただ単に外観を美しく保つだけではありません。
特にスレート瓦の屋根では、塗装における「縁切り」の工程は非常に重要です。
この縁切りは、屋根材同士の重なり部分に塗料が入り込んだときに、それを適切に切り離して雨水の排水路を確保するためのものです。
縁切りを怠ると屋根の機能不全につながる恐れがあり、結果として住宅全体に重大な影響を与えかねません。
□そもそも縁切りとは?
縁切りは、屋根塗装の際の重要な工程です。
まずはその目的と方法について詳しく見ていきましょう。
*縁切りの目的と方法
縁切りの主な目的は塗装によって閉ざされた屋根材の隙間を再び開け、雨水の自然な流れを確保することです。
これにはヘラやカッターを使用する従来の方法と、より効率的なタスペーサーを使用する現代的な方法があります。
主流はタスペーサーを使用する方法ですが、屋根の規模や形によっては従来の切り離す方法を採用する場合もあります。
*縁切りの重要性
新築の屋根塗装では隙間が十分にあるため縁切りの必要はほとんどありませんが、2回目以降の塗装では前回の塗料によって隙間が塞がれることが多いため、縁切りが必要です。
□縁切りがないとどうなる?トラブルの予防
縁切りを怠ると、様々なトラブルが生じる可能性があります。
こういったトラブルの予防となるのが縁切りの目的であり大きなメリットですが、ではそれらのトラブルは具体的にどんなものがあるのでしょうか。
いくつか挙げてみましたので、見ていきましょう。
1:通気性の問題
縁切りを怠ると、屋根材の隙間が塞がれ、通気性が悪化します。
これは屋根材の劣化を早めるだけでなく、建物全体の環境にも影響を及ぼす可能性があります。
2:生物的被害
通気性が悪化すると屋根上に湿気がこもりやすくなり、カビやコケが繁殖しやすくなります。
これらは屋根の見た目を損ねるだけでなく、屋根材の構造にも害を及ぼします。
3:下地材の腐朽
屋根の下地材に水分が侵入すると、腐朽が始まり、屋根全体の構造に深刻な影響を与えます。
下地材の腐朽は、外観から劣化状況が分かりにくいという点で注意が必要です。
4:雨漏りのリスク
縁切りが不十分な場合、屋根からの雨漏りが発生するリスクが高まります。
これは住宅の快適性や安全性に直接的な影響を及ぼすのではないでしょうか。
□まとめ
縁切りは屋根塗装において非常に重要な工程であり、その適切な実施は住宅の健全性を長期にわたって保つことに貢献します。
特にスレート瓦の屋根を持つ家主にとっては、屋根塗装時のこの工程の重要性を理解し、専門の業者による適切な施工を確保することが肝要です。
適切な縁切りによって、屋根の寿命を延ばし、住宅全体の安全性と快適性を高められます。
当社は、横浜市で屋根工事を施工している工務店です。
誠実な対応でご要望に沿った施工をいたしますので、お困りの方はぜひお気軽にご相談ください。
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