外壁のモルタルが剥がれてきて、心配なことはありませんか？ 雨漏りの原因にもなりかねないモルタルの剥がれは、放置すると建物の寿命を縮める可能性があります。
しかし、どんな原因で剥がれるのか、どう対処すればいいのか、わからない方も多いのではないでしょうか。
今回は、モルタル外壁の剥がれに関する原因、症状、対処法を分かりやすく解説します。
DIYでできる簡単な補修から、業者への依頼、費用感まで、具体的な情報を網羅的にご紹介します。
ご自身の状況に合った最適な対処法を見つけるお手伝いができれば幸いです。

モルタル外壁の剥がれの原因を徹底解説

経年劣化による剥がれ

モルタル外壁は、セメント、砂、水で構成され、耐久性が高い一方、防水性は低いため、経年劣化による剥がれは避けられません。
長年雨風に晒されると、塗膜が劣化し、ひび割れや剥がれが発生します。
特に、外壁塗装をしてから10年以上経過している場合は、塗料の耐用年数を過ぎている可能性が高く、剥がれの原因となり得ます。
塗膜は外壁材を保護する役割を果たしますが、同時に紫外線や雨などのダメージを蓄積します。
耐用年数が過ぎると、塗膜の剥がれや浮きなどが現れ、最終的にはモルタル自体が剥がれることもあります。

施工不良による剥がれ

外壁塗装後、すぐにモルタルの剥がれが発生した場合は、施工不良の可能性があります。
モルタルの配合不良、下地処理の不備、塗装の乾燥不足など、様々な要因が考えられます。
例えば、モルタルと下地の接着不良は、剥がれの大きな原因となります。
また、シーリング材の劣化や施工不良も、塗装の剥がれに繋がることがあります。
適切な施工が行われていないと、外壁の耐久性が低下し、早期に剥がれが発生するリスクが高まります。

自然災害による剥がれ

地震や台風などの自然災害は、モルタル外壁に大きな衝撃を与え、剥がれやひび割れを引き起こす可能性があります。
特に、強風や豪雨による外的要因は、塗膜の劣化を加速させ、剥がれを誘発します。
地震の場合、建物の揺れによってモルタルに亀裂が生じ、剥がれに繋がるケースも見られます。
自然災害による被害は、建物の構造的な問題に繋がる可能性もあるため、注意が必要です。

モルタル外壁の剥がれを発見したらどうする？症状のチェックポイント

色褪せや変色

モルタル外壁の色が褪せたり、変色したりしている場合は、塗膜の劣化が進行しているサインです。
色褪せは、紫外線や雨による影響で、塗料の成分が分解されることで起こります。
変色は、汚れやコケなどの付着、あるいは塗料自体の変質によって起こる可能性があります。
いずれも、防水性能の低下につながるため、早めの対処が必要です。

チョーキング現象

外壁に触ると、手に白い粉が付く現象をチョーキングと言います。
これは、塗膜の劣化によって顔料が粉状になって剥がれ落ちている状態です。
チョーキングは、塗膜の防水機能が低下していることを示す重要な指標であり、放置すると雨水の浸入による更なる劣化につながります。

コケやカビの発生

外壁にコケやカビが発生している場合、湿気が多く、通気性が悪い状態である可能性があります。
コケやカビは、モルタルの表面を侵食し、美観を損なうだけでなく、塗膜の劣化を促進します。
特にモルタルは水に弱いため、コケやカビの発生は、早期の補修が必要なサインです。

ひび割れの確認 ヘアクラックと構造クラックの違い

モルタル外壁のひび割れは、ヘアクラックと構造クラックに分けられます。
ヘアクラックは、幅が0.3mm以下、深さが4mm以下の細いひび割れで、構造上大きな問題はありません。
一方、構造クラックは、幅が0.3mm以上、深さが4mm以上の大きなひび割れで、雨水の浸入による腐食や建物の構造に影響を与える可能性があります。
構造クラックは早急に補修が必要です。

モルタルの浮きや剥がれ

モルタル自体が浮き上がったり、剥がれ落ちたりしている場合は、深刻な状態です。
これは、下地との接着不良や、経年劣化によるモルタル自体の強度低下が原因と考えられます。
早急に専門業者に相談し、適切な補修を行う必要があります。

モルタル外壁の剥がれの対処法

DIYでできる軽微な補修方法

1mm以下の小さなひび割れであれば、防水スプレーや浸透性防水剤を使用することで、DIYで補修できます。
まず、ひび割れ部分の汚れを落とし、乾燥させた後、防水剤を吹き付けます。
完全に乾燥したら、上から塗装を行います。
ただし、深いひび割れや剥がれは、DIYでは対応できない場合があります。

業者に依頼すべきケースと費用感

深いひび割れ、モルタルの浮きや剥がれ、広範囲の劣化が見られる場合は、専門業者に依頼する必要があります。
業者に依頼するメリットは、適切な診断と確実な補修が受けられる点です。

まとめ

今回は、モルタル外壁の剥がれに関する原因、症状、対処法について解説しました。
剥がれの原因は経年劣化、施工不良、自然災害など様々です。
症状としては、色褪せ、チョーキング、コケ・カビの発生、ひび割れ、モルタルの浮きや剥がれなどがあります。
軽微なひび割れはDIYで補修できますが、深刻な状態の場合は専門業者への依頼が不可欠です。
早期の対処が、建物の寿命を長く保つことに繋がります。
モルタル外壁のメンテナンスを怠ると、雨漏りなどの深刻な問題につながる可能性があります。
定期的な点検と、適切な対処を心がけましょう。
早めの対応が、安心安全な住まいを守ることに繋がります。