【屋根】ニチハの屋根材パミールの寿命と修繕方法は?実際のパミールの修繕方法と施工手順を紹介
屋根材パミールとは?
パミール屋根とは1996年~2008年に屋根材メーカーニチハが製造したスレート屋根です。
パミール屋根は残念なことに耐久性などの問題性があるため、現在製造が中止されています。
しかし、現在でもパミール屋根で施工された住宅は多く見られます。
ご自宅の屋根がパミール屋根とご存じの方はもちろんですが、修繕の時期に見積りを依頼された際に「お客様の屋根材は問題のパミール屋根ですよ」と指摘を受けて初めて分かる方もいるかと思います。
本来であれば屋根材がボロボロになるには相当な年数が経ってからですが、パミール屋根場合は7年ほどでボロボロになってしまいます。
屋根材パミールの修繕方法は?
パミール屋根が一般的なスレート屋根とは違い、耐久性が弱いので修繕方法が変わってきます。
基本的なスレート屋根は、外壁塗装と同じように10年~15年に一度塗装をすることで屋根の状態を保つことが可能です。
塗装の役目は、状態の良い屋根を塗料でコーティングすることです。
しかし、ボロボロになってしまったパミール屋根では塗装による修繕方法は難しくなってきます。
塗装が難しいと判断されてしまった屋根の修繕方法としては、既存の屋根材を撤去し新しい屋根を葺き替える「屋根の葺き替え工事」もしくは既存の屋根の上から耐久性の高い屋根を設置する「屋根のカバー工事」があります。
葺き替え工事では、既存の屋根を処分する撤去及び廃棄物処分費用がかかります。
家の修繕はもちろん大切ですが、コストを最小限に抑え長持ちをさせたいとお考えの方が多いのでキンドリーホームでは屋根のカバー工事をおすすめすることがほとんどです。
屋根材パミールの現地調査
今回は、お客様ご自身でパミールであることを理解していた方からの工事のご依頼でした。
現調をした際には問題視されている屋根材の劣化が見受けられました。
目視での点検もしていますが、パミールや屋根材の劣化が進んでいる場合はさらなる破損や事故などを防ぐためにドローンを使って調査させていただきます。
キンドリーホームのドローンにはズーム機能も付いていますので目視同様細かい調査が可能ですのでご安心ください。
屋根材パミールのカバー工事の施工手順
屋根の工事は実際にどのように施工されているのか疑問に思う方が多いと思います。
今回は、耐久年数の短いパミール屋根材を稲垣商事が発売している金属屋根材ヒランビーでカバー工事をした際の写真を使ってご紹介いたします。
既存屋根
足場上棟後、屋根カバー工事開始前の写真です。
層状剥離(ミルフィーユ状に剥離)が見受けられます。
屋根材1枚ごとの先端が変色し、ボロボロに割れてしまっているため塗装は出来ない状態です。
既存棟板金・貫板の撤去
棟板金を撤去してみると、中にある「貫板」に若干の腐食が見受けられました。
腐食が進むと板金を固定している釘が抜けてしまい、強風時には板金が飛散するなどの二次被害に繋がってしまいます。
防水シートの取付
防水シートを敷き詰めていきます。
専門用語で「ルーフィング」とも言います。
ルーフィングとは屋根材の下に敷く防水シートのことです。
家の天敵である雨水が構造内部に浸透しないように大切な役割を担っています。
金属屋根材ヒランビーの取付
軒先から板金を取り付けていきます。
軒先には「雪止め」という金具を必ず設置します。
「雪止め」は屋根に積もった雪の落下を防ぐための部材で、歩行者や隣家への被害を最小限に防ぐほか、雨樋の湾曲なども防いでくれる大切な部材になります。
貫板・棟板金の取付
棟板金とは、屋根の頂点部分にある板金です。
屋根材の隙間を雨などから守る役割があります。
その板金を釘で固定するために内部に「貫板」という木材を使います。
近年では樹脂製の貫板などがあり、木材と比べ劣化や腐食しないため二次被害を防止する目的で使用されることが増えてきました。
金属屋根材ヒランビーのカバー工事完了
今回使用した屋根材、「ヒランビー」は耐候性の高い上塗り塗膜が施されているため錆びに強い屋根材になります。
腐食検査によって一般的なガルバリウム鋼板より耐食性が高いことが分かっています。
一平方メートルあたり5㎏という軽さなので耐震性も全く問題ありません。
ヒランビーは屋根材を結合する部分が差し込みやすい作りになっており、施工性も高く人気の屋根材になります。
ドローンによるbefore⇒afterの写真
まとめ
今回は、ニチハの屋根材パミールについてご説明しました。
耐久性がなく塗装が出来ない屋根材ですので、工事を検討する際には耐久年数の高い金属屋根のカバー工事をおすすめいたします。
金属屋根材にも種類がありますので、気になる方は一度お問い合わせ下さい。
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