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空調ダンパーの仕組みとは?種類と役割・メンテナンス方法を解説

快適な室内環境を維持するために、空調システムは重要な役割を果たしています。
そのシステムの中で、空気の流れを制御するダンパーは、実は静かに重要な役割を担っています。
今回は、空調ダンパーの仕組みや種類、役割、そしてメンテナンス方法までご紹介します。
ダンパーの理解を深め、より効果的な空調システム運用にお役立てください。
 
 

空調ダンパーの定義

 
空調ダンパーとは、空調ダクトシステムに設置される板状または羽根状の装置で、空気の流れを制御する役割を担います。
開閉動作によって風量を調整したり、空気の流れを遮断したりすることで、室内の温度、湿度、空気清浄度を維持します。
単に「ダンパー」と呼ばれる場合もありますが、防火ダンパーと区別するために「空調ダンパー」と呼びます。
 

空調ダンパーの種類

 
空調ダンパーは、その動作方法や機能によって様々な種類に分類されます。
主な種類としては、風量調整ダンパー、逆流防止ダンパー、モーターダンパーなどがあります。
 
風量調整ダンパーは、手動または自動で羽根の角度を調整することで風量を制御します。
手動で操作するタイプはボリュームダンパー(VD)、自動で制御するタイプはモーターダンパー(MD)と呼ばれます。
VDはハンドル操作で風量を調整し、比較的小規模な空調システムに適しています。
一方、MDはモーターによって羽根の角度を自動制御するため、大規模な空調システムや、細かい風量調整が必要な場合に用いられます。
 
逆流防止ダンパーは、チャッキダンパー(CD)とも呼ばれ、空気の流れを一方向に制限するダンパーです。
空気の逆流を防ぎ、外部からの汚染空気の浸入や、排気の逆流を防ぎます。
主に排気ダクトや外気取入口に設置されます。
 
 

空調ダンパーの役割と仕組み

 

空調用ダンパーの役割と仕組み

 
空調用ダンパーは、快適な室内環境を作るために、空気の流れを調整する重要な役割を担います。
 
具体的には、各部屋に必要な風量を供給し、温度ムラをなくすことで、快適な空間を実現します。
また、新鮮な外気を取り入れ、室内の汚れた空気を排出することで、空気の質を維持する役割も担います。
ダンパーの開閉度合いを調整することで、これらの機能を最適化できます。
 
 

防災用ダンパーの役割と仕組み

 
防災用ダンパーは、火災発生時に煙や炎の拡散を防ぎ、人命や建物を守るための重要な役割を担います。
防火ダンパー(FD)と防煙ダンパー(SD)の2種類があり、それぞれ異なる仕組みで動作します。
 
防火ダンパーは、火災時に発生する熱を感知して自動的に閉鎖し、ダクト内を延焼経路としないようにします。
通常は開いていますが、設定温度に達すると内部の温度ヒューズが溶断し、ダンパーが閉鎖します。
これにより、火災の延焼を食い止められます。
 
防煙ダンパーは、煙を感知して自動的に閉鎖し、煙の拡散を防ぎます。
煙感知器と連動しており、煙を感知するとダンパーが閉鎖します。
これにより、煙による被害を最小限に抑えられます。
 

ダンパーとVAV・CAVの関係

 
VAV(Variable Air Volume)は可変風量方式、CAV(Constant Air Volume)は定風量方式の空調システムです。
ダンパーは、これらのシステムにおいて風量を調整する重要な要素となります。
VAVシステムでは、室内の温度やCO2濃度などの条件に応じて、ダンパーの開度を調整し、風量を変化させます。
 
これにより、必要最小限の風量で空調を行え、省エネ効果を高められます。
CAVシステムでは、風量は一定に保たれますが、ダンパーは空気の分配や、個々の部屋への風量調整に利用されます。
 
 

空調ダンパーのメンテナンス方法

 

メンテナンスの頻度

 
空調ダンパーのメンテナンス頻度は、使用環境やダンパーの種類によって異なります。
一般的には、年に1回程度の定期点検が推奨されています。
 
特に、厨房など油煙の多い場所や、外気に直接触れるダンパーは、汚れや腐食が発生しやすいため、より頻繁な点検が必要です。
また、防災ダンパーは、法令で定期的な点検が義務付けられていますので、必ず専門業者に依頼して点検を行いましょう。
 

メンテナンスの具体的な内容

 
空調ダンパーのメンテナンスでは、主に以下の項目を確認・清掃します。
 
1: ダンパー羽根の動作確認
羽根がスムーズに開閉するか、異音がないかを確認します。
 
2: ダンパー羽根の清掃
埃や汚れ、油分などを除去します。
 
3: ダンパー周りのシーリング材の確認
シーリング材に劣化や亀裂がないかを確認し、必要に応じて補修します。
 
4: 防火ダンパーの温度ヒューズの確認
温度ヒューズが正常に動作するかを確認します。
 
5: 防煙ダンパーの煙感知器との連動確認
煙感知器とダンパーが正常に連動するかを確認します。
 
これらのメンテナンスを適切に行うことで、ダンパーの性能を維持し、空調システムの効率的な運用を確保できます。
また、防災ダンパーのメンテナンスは、火災発生時の安全確保のために不可欠です。
 

まとめ

 
空調ダンパーは、快適な室内環境を維持し、火災時の安全を確保するために欠かせない設備です。
その種類や役割、仕組みを理解することで、より効果的な空調システムの運用が可能になります。
定期的なメンテナンスを実施し、ダンパーの性能を維持することも重要です。
 
今回は、建築関係者やビル管理者の方々の空調システム運用の一助となれば幸いです。
建物の規模や用途に適したダンパーを選択し、適切なメンテナンスを行うことで、快適で安全な空間を維持しましょう。
当社は横浜市を中心に、お客様に満足していただけるような施工を行っております。
お客様の不安を取り除き、理想の施工を提供いたしますので、塗装をお考えの方はぜひ当社にお任せください。
 

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